成長著しい新興国の株式に投資をしたいと考えている方は増えてきているのではないでしょうか?
かといって新興国の銘柄分析は難易度が高く個別株投資は難しいと感じている方が多いことと思います。そのような方は丸ごとパックに投資することができる投資信託を検討されることでしょう。
しかし、丸ごとパックに投資できるのは投資信託だけではありません。ETF(=上場投資信託)という手段も存在します。
上場投資信託は株式と同じように市場がオープンしている時にいつでも取引することができる魅力的な金融商品です。投資信託と違いを比較をしたものが以下となります。
ETF | 投資信託 | |
上場・非上場 | 上場 | 非上場 |
販売会社 | 証券会社 | 金融機関全般 |
取引機会 | 証券取引所の取引時間中 | 1日1回 |
取引価格 | 市場実勢価格 (成行、指値等可能) |
1日1回算出される 基準価格 |
購入時手数料 | 売買手数料 | 購入手数料 |
売却時手数料 | 売買手数料 | 信託財産留保額 |
保有期間 | 信託報酬 |
本日は新興国に投資しているETFをランキング形式でお伝えしていきたいと思います。
第1位:中国の非国営ハイテク企業に投資するCXSE
総合評価 | シーゲル教授がアドバイザーを務めるウィズダムツリー社が中国の非国営ハイテク企業に投資しているファンド。新興国平均よりも高いリターンを残しており投資対象から考えても長期的に期待できる。 |
インデックス or アクティブ |
特定のインデックスに連動することを目標とする。インデックスではない。中国の国営企業を除くハイテク企業に投資をしているETF。シーゲル教授がアドバイザーとして組み入れ銘柄を厳選している。 |
期待リターン | 中国の株式市場の足を引っ張っている国営企業を除外し勢いのあるハイテク企業に投資しているので期待が持てる |
安定性 | 値動きの激しいハイテク株を中心にしているので値動きの大きさは覚悟しておく必要がある。 |
手数料 | 販売手数料は証券会社毎によって異なるが概ね0.5%程度。信託手数料は年率0.32%とアクティブ型ETFの割には小さく設定されている。 |
CXSEはETFとしては珍しくインデックスファンドではありません。中国の非国営企業のハイテク銘柄に投資を行っています。
中国では国営企業が非効率な経営を行い、なおかつ粉飾決算も頻発していることから信用を失い株式市場では低いリターンとなっています。
下のグラフを見て下さい。
青い線が非国営企業で、黒い線が国営企業です。国営企業は0%付近を推移していますが、青い線の非国営企業は+300%と大幅な成長を見せています。
中国自体は非常に魅力的な国であるため、国営企業を除くことで高いリターンを期待することができます。
実際、CXSEは新興国株式市場全体を表すVWOや全世界株式のリターンを表すVTよりも高いリターンをあげています。
青色:CXSE
赤色:全世界株式(VT)
黄色:新興国株式(VWO)
確かにCXSEは堅調に推移してきたのですが、コロナ以降のハイテク株相場で割高に推移していました。直近は調整相場に陥っており大きく下落しています。
長期的に高いリターンは狙えるのですが、値動きの幅が大きいのが難点です。ETFとしてはCXSEが魅力的なのですが、ETFだけが資産運用の方法ではありません。
注目:飛躍のファンドORIENT MANAGEMENT
ETFは確かにお手軽に投資できる運用方法の一つですが、本気で新興国投資を成功させたいならヘッジファンドでの運用がおすすめです。
ヘッジファンドとはどんな相場でも利益を追求するファンドで、あらゆる場面であらゆる戦略を駆使してとにかく利益を追い求めます。
実際、これから紹介するオリエントマネジメントは2021年10月から運用を開始していますが、10月から12月の3ヶ月で香港ハンセン指数が△15%で落ち込むなか、5.8%のプラスのリターンをだしてます。年率になおすと25%を超えるリターンとなります
ヘッジファンドではETFや投資信託とは異なり成果報酬を採用していますので運用に対する熱意が全くの別物です。
ヘッジファンド | 投資信託・ETF | |
運用者 | プロフェッショナルが運用 | サラリーマンが運用 |
成果報酬 | あり | なし |
利益 | 運用成果を出すとファンドの利益が増える | 運用成果を出しても出さなくても変わらない |
給料 | 成果を出すと増える | 会社員なので変わらない |
運用の熱意 | 非常に高い | 低い |
投資家とファンドの利益 | 投資家の資産を増やすことで一致している | 一致していない |
仕組み的にも、ヘッジファンドの方が圧倒的に投資家の資産を増やすインセンティブがありますのでおすすめです。
そして、ヘッジファンドの中でも特に筆者が今、大注目しているのは中国専門のヘッジファンド「ORIENT MANAGEMENT(オリエントマネジメント)」です。
そのファンドマネージャーは東大卒業後、外資系投資銀行で研鑽をつみ独立してヘッジファンドを組成しておりその実力は折り紙付きです。
◆中国専門のヘッジファンド
◆急成長の新興国投資で資産5倍を目指す
◆東大卒・外銀出身のエリートファンドマネージャー
◆別途新興国ファンドで100%以上(現地通貨建て)の記録あり
オリエントマネジメントなら安定しながらも高いリターンを狙うことができます。筆者も中国株投資はオリエントマネジメント一本で投資を行っています。
オリエントマネジメントが気になるという方はぜひ公式ホームページから問い合わせて情報を入手してみて下さい。
また、以下では筆者が投資しているファンドを含めて魅力的な新興国ファンドをランキング形式でお伝えしています。
どの投資信託がいいのか分からないという方は、下記のランキングをぜひ参考にして頂ければと思います!
第2位:新興国全体に投資するVWO
総合評価 | 新興国全体に投資ができるETF。まさに新興国株式の平均点を狙うにいくETFとなっています。 |
インデックス or アクティブ |
FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスに連動することを目標とするインデックス型のETF。新興国株式の大型株、中型株、小型株全体のパフォーマンスを表すETFとなっている。 |
期待リターン | 2000年代は堅調でしたが2010年代の軟調なリターンで割安になっている。再びの2020年代の新興国株式相場が期待できる。 |
安定性 | 新興国株式なのである程度価格の値動きはあらいが約5000銘柄に分散投資しているので比較的安定的。 |
手数料 | 販売手数料は証券会社毎によって異なるが概ね0.5%程度。信託手数料は年率0.1%と非常に低い水準で設定されている。 |
VWOはインデックスファンドの組成において定評のあるバンガード社が組成しているETFです。中国と台湾とインドを多く組み入れています。
リターンとしては2010年代を通じて新興国株が軟調に推移したことで全世界株や全米株に対して大幅にアンダーパフォームしています。
黄:VTI (全米株式インデックスETF)
赤:VT (全世界株インデックスETF)
青:VWO (新興国株インデックスETF)
しかし、新興国は世界経済の牽引役であり経済だけでなく企業もどんどんと芽吹いて成長してきています。筆者としては2020年代は再び新興国株の時代がくると考えており、チャンス相場が到来すると見込んでいます。
https://indexnz.com/emerging-prospect/
ETFに限らず新興国に投資をするファンドについて以下で網羅的にランキング形式でまとめていますので参考にしていただければと思います。
第3位:フィリピン株に投資できるEPHE
総合評価 | フィリピンの株式市場全体に投資ができるETF。まだフィリピンは投資するにはフェーズとして早く忍耐が求められる。 |
インデックス or アクティブ |
MSCI・フィリピン・インべスタブル・マーケット指数に連動することを目的としたETF。ただ連動目標の指数に対して乖離が大きいのは問題点。 |
期待リターン | フィリピンはまだ株式市場もあまり発達しておらず、国自体は発展していくが株式市場が上昇するには時間を要することが見込まれる。 |
安定性 | 値動きに激しい新興国の1つの国に投資しているので激しい値動きが想定される。 |
手数料 | 販売手数料は証券会社毎によって異なるが概ね0.5%程度。信託手数料は年率0.59%とインデックス型にしては高い手数料水準となっています。 |
米国のMSCI社が提供する「MSCI・フィリピン・インべスタブル・マーケット指数」に連動するETFです。
フィリピンという国自体は今後の成長が見込まれる新興国ではありますが、まだまだ株式市場が未整備な部分も多く投資するにはフェーズとして早く忍耐力が求められます。
過去の成績を見てもリターンは出ていますが、リスクが大きく安定性に欠けます。超新興国に投資したい人におすすめです。
第4位:マレーシア株に投資できるEWM
総合評価 | マレーシアの株式市場全体に投資ができるETF。株価は低迷しており、魅力的な銘柄がないので軟調な成績が続くことが期待できる。 |
インデックス or アクティブ |
MSCI・マレーシア・インデックスに連動することを目標としたパッシブ型のインデックス。連動目標に比べて下方乖離しているのはネガティブです。 |
期待リターン | マレーシアは魅力的な企業が少なく、指数としても沈みこんでいます。マレーシアに投資するのであれば、同じ経済水準で勢いもある中国の方が魅力的です。 |
安定性 | 成熟した新興国なので比較的安定的な値動きですが、横ばい相場がずっと続いています。 |
手数料 | 販売手数料は証券会社毎によって異なるが概ね0.5%程度。信託手数料は年率0.51%とインデックス型にしては高い水準で設定されている。 |
マレーシア株式市場全体に投資ができるETFです。マレーシアは成熟した新興国なので比較的安定した推移が特徴です。
しかしながら、魅力的な企業が少なく、今後の成長という観点から見ると力不足な感は否めません。
マレーシアに投資するのであれば、経済成長に勢いがある中国株の方が魅力的だと言えます。
第5位:iシェアーズMSCI南アフリカETF
総合評価 | 南アフリカの株式市場全体に投資ができるETF。株価は割高となっており現在の水準で投資を開始するのはリスクが高い。 |
インデックス or アクティブ |
MSCI・南アフリカ・インデックスに連動することを目標としたパッシブ型のインデックス。 |
期待リターン | BRICSに数えられる南アフリカだが、魅力的な企業が少なく、インフラ未整備など国として抱える課題も多く経済成長性にも疑問あり。また、株価が割高な水準であることも懸念。 |
安定性 | 経済が安定しているとは言い難く、通貨も不安定。 |
手数料 | 信託手数料は年率0.59%とインデックス型にしては高い水準で設定されている。 |
南アフリカの株式市場全体に投資できるETFです。BRICSに数えられる南アフリカに簡単に投資できるのが大きな魅力です。
しかしながら、南アフリカにも現時点で魅力的な企業は少なく、インフラが整っていないため今後の経済成長にも懸念があります。
また、通貨も不安定であるため超ハイリスクな投資となっており、それに見合うリターンが見込めるかは疑問が残ります。
皆さんもご存知のことと思いますが、現在世界経済の成長を牽引しているのは疑いなく新興国経済となっています。今後も先進国の成長率は低下することが見込まれていますが、新興国の高い成長率は継続することが予想されています。
経済の成長にともなって新興国企業の1株あたりの利益もコロナから順調に回復し再び成長軌道に乗ることが見込まれています。
一方、堅調な経済成長と企業利益とは反対に、新興国株式は軟調に推移し先進国株式に対して割安に推移しています。結果として新興国株式は先進国株式に対して30%程度割安となっており2022年以降は再び新興国株式の時代がくると目されています。
青:新興国株式全体
黄:全世界株式全体
緑:先進国株式全体
強い株式市場というのは移り変わっていきます。2000年代は新興国株式、2010年代は先進国株式でした。2020年代は再び新興国株式の時代が到来しようとしているのです。
そして、新興国株式投資で大きなリターンをだすためには、中でも魅力的な新興国に投資をする必要があります。
また、新興国の個別株は個人投資家にはなかなか分析するのが難しいのではないでしょうか。そこで、新興国株式の分析をし実際に投資している筆者の観点から大きなリターンを望める投資先を厳選してランキング形式でまとめています。新興国投資を行う際に参考にしていただければと思います。