インド投資信託(ファンド・ETF)

HSBCインド・インフラ株式オープンの今後を評価!基準価格・株価はどうなる?

資産運用でハイリターンを狙うなら、必ず新興国投資は検討しておきたいところです。

 

新興国は、日本などの先進国と異なりこれから急激に経済成長していくことから、投資によるリターンも大きいと言われています。

 

これから経済成長著しいとして注目されているインド株の投資信託「HSBCインド・インフラ株式オープン」について今後の価格や株価がどうなるのか評価していきます!

 

インド株式市場全体に関する詳細はこちらをご一読ください。

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HSBCインド・インフラ株式オープンの特徴

HSBCインド・インフラ株式オープンの特色

HSBCによるインド関連の投資信託はいくつかありますが、「HSBCインド・インフラ株式オープン」の特色はその名の通り、インドの中でもインフラ関連の株式に投資する事です。

 

投資対象 ・インド国内のインフラ関連企業

・インドのインフラに関連し、収益の大部分をインド国内の事業活動から得ているインド国外の企業

投資対象有価証券 ・インドの証券取引所(ボンベイ証券取引所、ナショナル証券取引所)に上場している、もしくはその他取引所またはそれに類する市場で取引されている投資対象企業の株式

・投資対象企業のADR(米国預託証書)やGDR(グローバル預託証書)

・投資対象企業の株価に連動するオプションを表示する証券または証書等

 

細かく見ると上記のような表になりますが、一言でまとめてしまえばインドのインフラ関連の株式に投資すると理解して頂いて問題ありません。

 

ちなみにインフラとは英語で「infrastructure」のことで社会基盤を表しています。

 

※インフラって何?

経済発展に必須の社会基盤の事を表す。

道路、灌漑、港湾、鉄道、通信、電力、空港、公共住宅など

 

実質的な運用者は?

HSBCインド・インフラ株式オープンの委託会社(運用を指図する者)はHSBC投信株式会社ですが、実は実際の運用者は異なります。

 

委託契約を結び、HSBCグローバル・アセット・マネジメント(香港)リミテッドに運用の指図を委託しています。

 

つまり、インフラ関連企業を選定し実際に投資判断を行っていくのはHSBCグローバル・アセット・マネジメント(香港)リミテッドになります。

 

投資信託では委託会社が本来運用の判断をしていく会社になります。ですが、委託会社が運用判断をせず、違う会社に委託したり、違う会社から助言をもらったりすることはよくありますので、実質的な運用者は必ずチェックするようにしましょう。 

 

具体的な運用手法とは

それでは、HSBCグローバル・アセット・マネジメント(香港)リミテッドは具体的にどんな運用手法をとっているのでしょうか。確認してみましょう。

 

参照:交付目論見書

 

トップダウンのアプローチによりインフラ投資で恩恵を受けるセクターを分析します。その後ボトムアップアプローチにより各銘柄を決定していきます。

 

オーソドックスな方法かなと思います。

 

投資先銘柄TOP10

選定した結果どのような銘柄に投資しているのか見てみましょう。

 

銘柄 比率 概要
ラーセン・アンド・トゥブロ 9.7 インドに限定されず世界各国のインフラや石油開発事業に取り組む建設エンジニアリング大手。
インド・コンテナ 5.5 鉄道貨物輸送会社。保税倉庫サービスも提供。
リライアンス・インダストリーズ 5.2 石油の開発・生産や石油化学から小売り、携帯電話事業も展開する大手リライアンス財閥の中核を担う企業。
グジャラート・ガス 4.9 天然ガス会社。住宅、商業および工業向けに天然ガスを供給。
アダニ・ボーツ・アンド・スペシャル・エコノミック・ゾーン 4.7 グジャラート州政府の委託契約によりインド西海岸のムンドラ港を運営。オーストラリアにも進出。
ウルトラ・テック・セメント 4.1 インドの大手財閥系アディティヤ・ビルラ・グループに属する大手セメント会社。
シュリー・セメント 3.9 セメントおよびセメント製品を製造・販売する建材メーカー。
アショック・レイランド 3.7 トラクターやバス、ダンプカーなど中型・大型商用車を手掛ける自動車メーカー。
ジンダル・スチール・アンド・パワー 3.6 鋼鈑や棒鋼、海綿鉄などを製造する鉄鋼大手。鉱業、発電、インフラ事業も展開。
バルティ・エアテル 2.9 アジアおよびアフリカで事業を展開する電気通信事業者。

 

見て頂くと分かるように、インフラ特化の構成となっています。一般的なインド投資信託では、銀行やIT関連の投資が多くなっていますので全く違った構成になっているのが特徴です。

 

HSBCインド・インフラ株式オープンはまさにインドのインフラ企業に投資するファンドとなっています。

 

投資家にメリットのない分配金

どんな投資を行っているかは分かりましたが、ここで一度分配金についてもチェックしておきましょう。

 

投資信託では「分配金あり」のものと「分配金なし」のものがありますが、「分配金なし」の方が良いです。なぜなら、分配金を出すとその分運用の原資が減ってしまうため運用効率が悪くなるからです。

 

理由がよく分からない人も「ファンドを選ぶ際は、分配金がない方が良い」と覚えておきましょう。

 

では、HSBCインド・インフラ株式オープンの分配金システムはどうなっているでしょうか。

 

参照:交付目論見書

 

このように、HSBCインド・インフラ株式オープンは「分配金がある」投資信託でした。残念ながらこの点はファンドの評価において減点せざるを得ません。

 

続いて重要な手数料についても見ていきましょう。

 

高額な手数料

まず、投資信託の手数料について確認しておきましょう。投資委信託の手数料の種類はこちらの3つです。

 

  1. 購入する際の手数料
  2. 保有している間の手数料
  3. 解約する際の手数料

 

ただし、どの投資信託でも必ず3つ必要という訳ではなく、①の購入時手数料がかからないものもあり、これはノーロードと呼ばれます。②の保有時手数料はどの投資信託でもかかりますが③の解約時手数がかからない投資信託も多いです。

 

では、HSBCインド・インフラ株式オープンについて見てみましょう。新興国に投資する投資信託「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」と比較してみましょう。

 

HSBCインド・インフラ株式オープン eMAXIS Slim新興国株式インデックス
購入時の手数料 3.85% なし
保有時の手数料 年2.09% 年率0.1870%
解約時の手数料 0.5% なし

 

比較するとHSBCインド・インフラ株式オープンの手数料は非常に高い事が分かります。

 

eMAXIS Slim新興国株式インデックスはインデックスファンドのため特に手数料が安いためこの比較はフェアでないかもしれません。ということで他のインド関連投資信託の手数料とも比較してみましょう。

 

HSBCインド・インフラ株式オープン 新光ピュア・インド株式ファンド 野村インド株投資 ニッセイ・インド厳選株式ファンド 高成長インド・中型株式ファンド
購入時の手数料 3.85% 3.3% 3.3% 3.85% 3.85%
保有時の手数料 年2.09% 年2.06% 年2.2% 年1.925% 年2.0505%
解約時の手数料 0.5% 0.3% 0.5% なし 0.3%

 

購入時の手数料および解約時の手数料は最も高いです。さらに、保有時の手数料も2番目に高く、HSBCインド・インフラ株式オープンの手数料は非常に高い水準だと言えます。

 

これでは、手数料についても減点評価せざるを得ませんね。ですが、運用成績が良ければ検討の余地はあります。という訳でこれまでの成績を見てみましょう。

 

HSBCインド・インフラ株式オープンの運用成績は?

設定来の推移

参照:交付目論見書

 

こちらが設定来の基準価格と純資産総額の推移です。基準価格を見ると設定来で20%程度のマイナスとなっていますね。運用があまり上手くいっていないことが分かります。

 

年間収益率も見てみましょう。

 

参照:交付目論見書

 

リターンが出ている年は大きなリターンとなっており最大63.3%です。一方で、マイナスとなっている年の方が大きく最大でマイナス64.4%です。

 

う~ん、これは非常に厳しい結果ですね。値動きが大きすぎてめちゃくちゃリスクが高いです。投資の余地はないと言えます。

 

データで見る運用成績

念のためデータでも見ておきましょう。

 

1年 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率)
トータルリターン 72.83% 6.22% 9.95% 1.70%
標準偏差 28.18 34.44 30.11 34.72
シャープレシオ 2.59 0.18 0.33 0.05

 

数字で見るとひどさが際立ちますね。

 

全部プラスだけどそんなに悪い成績なの?

 

そう思われる方もいるかもしれませんが、これは悪いです。まず1年のリターンが72.83%と大きく見えますが、これはコロナショックから回復しただけですので評価できません。

 

10年(年率)で見るとリターンはわずか1.70%です。そして、標準偏差が34.72とめちゃくちゃ大きくなっています。

 

標準偏差は平均からのばらつきを表しますが、よく分からない方は標準偏差が大きいとリスクが大きいと覚えて下さい。

 

そして、シャープレシオを見るとなんと0.05です。これもめちゃくちゃ小さいです。シャープレシオはリスクに対するリターンの割合ですが1を超えると優秀と言われます。

 

つまり、HSBCインド・インフラ株式オープンはリスクはめちゃくちゃ取っていますが、リターンがわずかにしか得られていない投資信託なのです。

 

資産運用をする際は、こういった投資信託を選んではいけません。

 

まとめ

HSBCインド・インフラ株式オープンのまとめはこちらです。

 

  • インドのインフラ関連企業に投資する投資信託
  • 実質的な運用者はHSBCグローバル・アセット・マネジメント(香港)リミテッド
  • インフラ特化のポートフォリオ
  • 投資家にメリットのない分配金システムを採用
  • インド関連投信の中でも高い手数料水準
  • 設定来の運用成績はマイナス
  • リスクが非常に大きくおすすめできない

 

残念ながらHSBCインド・インフラ株式オープンは投資先から除外すべきです。選ばないようにしましょう。

 

ハイリターンを狙いたい方は、他に魅力的な新興国ファンドはありますので安心して下さい。筆者が何十個ものファンドを分析して、おすすめファンドランキングを作成しています。下記より確認できますのでぜひそちらを参考にしてみて下さい。

 

新興国投資で投資で大きく資産を増やす投資先とは?投資対象・運用戦略・期待リターンから厳選。
新興国の資産運用

 

 

皆さんもご存知のことと思いますが、現在世界経済の成長を牽引しているのは疑いなく新興国経済となっています。今後も先進国の成長率は低下することが見込まれていますが、新興国の高い成長率は継続することが予想されています。

先進国と新興国の経済成長率の比較

経済の成長にともなって新興国企業の1株あたりの利益もコロナから順調に回復し再び成長軌道に乗ることが見込まれています。

新興国の経済成長率の推移を先進国と比較

 

一方、堅調な経済成長と企業利益とは反対に、新興国株式は軟調に推移し先進国株式に対して割安に推移しています。結果として新興国株式は先進国株式に対して30%程度割安となっており2020年代は再び新興国株式の時代がくると目されています。

青:新興国株式全体
黄:全世界株式全体
緑:先進国株式全体

先進国に対して劣後する新興国株式市場

参照:MSCI

 

強い株式市場というのは移り変わっていきます。2000年代は新興国株式、2010年代は先進国株式でした。2020年代は再び新興国株式の時代が到来しようとしているのです。

そして、新興国株式投資で大きなリターンをだすためには、中でも魅力的な新興国に投資をする必要があります。

 

また、新興国の個別株は個人投資家にはなかなか分析するのが難しいのではないでしょうか。そこで、新興国株式の分析をし実際に投資している筆者の観点から大きなリターンを望める投資先を厳選してランキング形式でまとめています。

新興国投資を行う際に参考にしていただければと思います!