新興国投資信託(ファンド)

VWOを買うべきか?新興国株式全体に投資できると評判のETF「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF」を構成銘柄や将来性を含めて徹底評価!

VWOを買うべきか?新興国株式全体に投資できると評判のETF「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF」を構成銘柄や将来性を含めて徹底評価!

新興国をまるごとパッケージとして購入したいという方はバンガード社が販売しているVWOへの投資を検討している方も多いのではないでしょうか。

また、VWOが連動目標とするインデックスと同じインデックスを連動対象とする投資信託などを検討している方もいらっしゃるでしょう。

本日は上記のような方に向けてVWOについて以下の点に焦点を絞りながらお伝えしていきたいと思います。

 

✔︎ VWOが連動目標とするインデックスとは?
✔︎ VWOの今後の見通し
✔︎ VWOと同じインデックスへの連動を目標としている投資信託
✔︎ VWOより更によい選択肢はあるのか?

VWOが連動を目指すFTSE エマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスとは?

ETFは基本的には連動するインデックスが存在しています。インデックスとはTOPIXや日経平均のような指数のことを指します。

VWOが連動目標とするインデックスは「FTSE エマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」です。

 

同インデックスを設定しているFTSE Russell社の説明は以下となっています。難しいと思うので日本語で噛み砕いてお伝えしていきます。

The FTSE Emerging Markets All Cap China A Inclusion Index is a market-capitalisation weighted index representing the performance of large, mid and small cap stocks in Emerging markets. The index is part of the FTSE China A Inclusion Indexes which contain FTSE China A All Cap Index securities adjusted for the aggregate approved QFII and RQFII quotas available to international investors.

参照:FTSE Russell

 

日本語訳を行うと以下の通りとなります。

 

FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスは新興国株式の大型株、中型株、小型株全体のパフォーマンスを表す時価総額加重平均指数です。このインデックスは中国国内投資家向けのA株も含んでいます。ただしA株の時価総額は海外投資家が利用できる承認済みのQFIIおよびRQFII割当量の合計で調整しています。

大型株から小型株まで新興国株式全体を投資対象とするために5000銘柄以上の時価総額加重平均指数となっています。

時価総額加重平均指数というのは時価総額(発行済株式数×株価)の大きさに応じて指数の算出に組み入れるということです。例えば時価総額10兆円の企業Aと時価総額1兆円の企業Bの場合、指数に企業Aは企業Bの10倍組み入れるということです。

 

そして、同指数は基本的に中国国内の投資家が投資できる中国A株も組み入れいているとしています。(参照:中国株式市場は割安で投資する機会が到来!A株、B株、香港H株、レッドチップなどの違いについてもわかりやすく解説する。)

ただ、組み入れる際に参照する時価総額は海外投資家が投資できる分に限定しています。文中にあるQFIIやRQFIIは中国A株に投資することが許された海外投資家の資格ということです。

Qualified Foreign Institutional Investorsの略称で、適格海外機関投資家のこと。国内市場で海外投資家が取引することを制限している国において、例外的にその国の通貨で自由に取引することが認められている機関投資家。中国では中国証券監督管理委員会(CSRC)の認定を受け、かつ中国国家外貨管理局(SAFE)から投資限度額の認可を取得した海外の機関投資家が、投資限度枠内で外貨を人民元に両替し、中国人民元建ての金融商品(上海A株、深センA株や債券)等へ投資を行うことができる。

中国本土の人民元建て証券市場に対する外国人の投資制度は、2002年末にQFIIが導入された後、オフショアで調達した人民元で本土の株式・債券へ投資を行うことができる「RQFII(人民元適格海外機関投資家)」制度が2011年末に導入された。2014年11月以降は、「上海・香港ストック・コネクト」の開始に伴い、香港経由で海外の個人投資家が上海A株を直接購入することが可能になった。

参照:野村證券

 

つまり中国A株で時価総額が10兆円の企業があったとして、この中で海外投資家に割り当てられている株数分が2兆円であったとするならば2兆円分が指数の算出に使用されます。

VWOの構成国比率と構成上位銘柄

それでは実際どのようなETFなのかということについて見ていきましょう。

構成国はBRICSと台湾の銘柄で全体の80%

以下は2021年6末時点での国別構成比率です。BRICSと台湾で約80%を占めています。

VWOの国別構成比率

参照:Vanguard

構成比率
中国 40.10%
台湾 17.50%
インド 12.50%
ブラジル 5.80%
南アフリカ 4.50%
サウジアラビア 3.20%
ロシア 2.90%
タイ 2.50%
メキシコ 2.20%
マレーシア 1.90%
インドネシア 1.40%
フィリピン 0.90%
その他 4.60%

 

筆者としては中国が2020年代は産業の高付加価値化による高い成長力と割安度から考えて最も魅力的な新興国の株式市場であると考えています。

 

 

せっかく大きなリターンを狙うのであれば新興国全体に投資をするより、魅力的な国に集中投資した方が効率がよいです。

実際、筆者もファンドを通じて中国株に投資を行っています。以下で筆者が投資しているファンドを含めて魅力的な中国ファンドをランキング形式でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

 

一方、VWOは既に成長力が低い南アフリカやブラジルが多く含まれていたり、成長力が高くてもまだ株式市場が未成熟で既に割高となっているインドが多く含まれている点は懸念点です。

 

中国のテックジャイアントが構成上位の多くを占める

以下はVWOの構成上位10銘柄です。台湾の世界最大の半導体製造企業であるTSMCがトップに君臨しています。

しかし、2位と3位はテンセントとアリババという中国が世界に誇るテクノロジー企業がランクインしています。

 

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上位10銘柄で合計全体の約4分の1を占めています。約5000銘柄が組み込まれていることを考えると、上位銘柄の影響力の大きさが伺えます。

順位 銘柄名 産業 比率
1 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co. Ltd. 台湾 情報技術 6.30%
2 Tencent Holdings Ltd. 中国 情報技術 5.70%
3 Alibaba Group Holding Ltd. 中国 情報技術 4.50%
4 Meituan 中国 情報技術 1.70%
5 Naspers Ltd. 南アフリカ 情報技術 1.10%
6 Reliance Industries Ltd. インド 資本財 1.10%
7 China Construction Bank Corp. 中国 金融 0.90%
8 Ping An Insurance Group Co. of China Ltd. 中国 金融 0.90%
9 Vale SA ブラジル 素材 0.90%
10 Infosys Ltd.

インド 情報技術 0.80%
合計 23.90%

参照:Vanguard

低いVWOの手数料と購入方法

低い手数料は魅力的

VWOの大きな魅力の一つに手数料水準の低さがあります。

VWOは購入時に発生する手数料はゼロで毎年発生する信託報酬は年率0.1%となっています。つまり100万円投資しても年間1000円の手数料しか発生しないということです。

VWOを運用するバンガード社は世界的なインデックスファンド運用会社なので運用規模が大きく手数料水準を低く抑えることが可能なのです。

購入できる證券会社

VWOは米国のETFです。

しかし、日本の証券会社でも海外籍のETFも購入することができます。VWOを購入できる證券会社は以下の通りです。

  • 楽天証券
  • SBI証券
  • マネックス証券

 

VWOと同じインデックスに投資をしている投資信託

VWOは米ドル建で投資が必要となるので日本円で購入できる投資信託に投資したいと考えている人もいると思います。

VWOと同じFTSE エマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスに連動することを目標とした投資信託は以下のものがあります。

  • 楽天・新興国株式インデックス・ファンド

なかなかダイレクトに同じインデックスというものはなく、他は韓国が指数に組み入れられているMSCIエマージングインデックスに連動するものが多くなっています。

VWOのリターンと今後の見通し

では肝心のVWOのリターンと今後の見通しについてみていきたいと思います。

2010年代を通じて出遅れている新興国株式の弱さを反映

ではVWOと全世界の株式市場の値動きを表すバンガード社からでているVTと先進国の代表米国株式の全体を表すVTIと比べてパフォーマンスを見てきましょう。以下は2010年から現在までの両者の比較チャートです。

黄:VTI (全米株式インデックスETF)
赤:VT (全世界株インデックスETF)

青:VWO (新興国株インデックスETF)

過去10年のVWOとVTとVTIの比較

新興国の方が成長率が圧倒的に高いのに先進国株の方が株価は高騰していったのです。

一方、VWOが設定された2006年からみると景色が変わってきます。VTは2009年からなのでここでは省きます。

赤:VTI (全米株式インデックスETF)
青:VWO (新興国株インデックスETF)

2006年からのVTIとVWOの比較

2013年までは新興国株の方が高いリターンをだしています。VWOが設定されたのが2006年なので、これ以前は比較できませんが2000年代は新興国株式の方が好調に推移していました。

好調な市場というのは時代とともに入れ替わっているいくものなのです。ある株式市場が永遠に勝ち続けるのは難しいのです。

2020年代は新興国株式の時代が到来することが見込まれる

重要なのは今後の見通しです。以下の通り新興国は先進国より高い成長をつづけ、もうすぐ新興国経済が世界経済全体の半分を占めます。

世界全体の経済に占める新興国経済の比率

一方、2010年代を通じて株価が軟調に推移したことで新興国株式は先進国株式に対して30%割安となっています。

割安水準に放置されている新興国株式

先ほどもお伝えした通り、時代によって強い株式は入れ替わってきています。2010年代を通して成長していたにも関わらず、株価が軟調に推移ししたことで新興国株式は割安に推移してきました。

2020年代からは新興国株式の時代が到来すると考えています。VWOは新興国全体の株式に投資をするファンドですので当然高いリターンが期待できます。見通しは明るいと考えています。

 

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更によい新興国株式投資の方法とは?

新興国株式の見通しが明るいことはお伝えしてきましたが、VWOはあくまで新興国全体に投資を行う投資信託です。

以下の構成国の中には政治体制が不安であったり、経済が停滞している国も数多く含まれています。

VWOの国別構成比率

新興国株式投資でさらなるリターンを追及するのであれば魅力的な国に集中投資をするのが合理的です。

2020年から最も魅力的な新興国として筆者が注目しているのが中国の株式市場です。中国は依然として新興国の平均を上回る成長を実現しています。

更に、ハイテク国家としても躍進してきており高付加価値の産業が勃興しており勢いを増しています。一方、株価は10年間殆ど横ばいがつづいており急騰に向けたマグマがたまりきっています。

 

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以下では筆者が実際に投資をしている中国ファンドを含めて魅力的な新興国株式ファンドをランキング形式でお伝えしていますので参考にしていただければと思います!

新興国投資で投資で大きく資産を増やす投資先とは?投資対象・運用戦略・期待リターンから厳選。
新興国の資産運用

 

 

皆さんもご存知のことと思いますが、現在世界経済の成長を牽引しているのは疑いなく新興国経済となっています。今後も先進国の成長率は低下することが見込まれていますが、新興国の高い成長率は継続することが予想されています。

先進国と新興国の経済成長率の比較

経済の成長にともなって新興国企業の1株あたりの利益もコロナから順調に回復し再び成長軌道に乗ることが見込まれています。

新興国の経済成長率の推移を先進国と比較

 

一方、堅調な経済成長と企業利益とは反対に、新興国株式は軟調に推移し先進国株式に対して割安に推移しています。結果として新興国株式は先進国株式に対して30%程度割安となっており2020年代は再び新興国株式の時代がくると目されています。

青:新興国株式全体
黄:全世界株式全体
緑:先進国株式全体

先進国に対して劣後する新興国株式市場

参照:MSCI

 

強い株式市場というのは移り変わっていきます。2000年代は新興国株式、2010年代は先進国株式でした。2020年代は再び新興国株式の時代が到来しようとしているのです。

そして、新興国株式投資で大きなリターンをだすためには、中でも魅力的な新興国に投資をする必要があります。

 

また、新興国の個別株は個人投資家にはなかなか分析するのが難しいのではないでしょうか。そこで、新興国株式の分析をし実際に投資している筆者の観点から大きなリターンを望める投資先を厳選してランキング形式でまとめています。

新興国投資を行う際に参考にしていただければと思います!