中国株に投資する人としては、やはり個別株投資ではなく投資信託を選択肢に入れる方が多いのではないでしょうか?
有名な企業はアリババやテンセントなど知っている方も多いかと思いますが、本当に魅力的な銘柄が現在の中国にはゴロゴロ転がっています。なかにはPERが2倍と超割安で配当利回りが10%を超えるのに成長率が20%を超えるような他の市場では考えられないお宝銘柄もあります。
ただ個別株を投資するにしても、銘柄選択をするのは難しく自分では判断できないのでプロに任せたいという気持ちが出てくるのは自然なことだと思います。
中国投資信託について網羅的に8個分析したものをランキング形式でお伝えしていきたいと思います。ポイントとして重視しているのは以下の観点です。
✔︎ リターンをしっかり出せているのか?
✔︎ ファンドマネージャーが優秀なのか?
✔︎ 投資哲学や戦略がしっかりしているのか?
1位:年率50%を狙える!実績ある敏腕ファンドマネージャーが高いリターンを狙う「オリエントマネジメント」

まず圧倒的に第一位で推したいのは、投資信託ではなくヘッジファンドである「オリエントマネジメント」です。冒頭でもお伝えした通り超割安高配当銘柄なのに成長株を厳選して投資して素晴らしいリターンを挙げているヘッジファンドです。
速報ですがオリエントマネジメントは2021年10月-12月に香港ハンセン指数が15%値下がりする中において5.8%のリターンを出してくれています。因みに、この数値を年率に直すと25%ということになります。
2021年の3ヶ月だけでもアクティブリターンは20.8%でていることになりますね。
更に2022年1月-9月には同じく中国株が5%下落する中にあって5%のリターンを出しています。(アクティブリターンは10%)
つまり合計指数に対して30%以上のアクティブリターンをだしているということになります。
そして今年は中国の金融緩和が実施され、更にゼロコロナ政策が解除されたことで中国株市場が上向くことが期待される環境となっています。市場の上昇気流も加われば更に卓越したリターンを出してくれることが十分期待できます。
実際、2022年6月1日に上海のロックダウンが解除されたということもあり、上海総合指数は以下の通り反転上昇に転じており2023年は高いリターンが期待できます。

そして、これは反転から本格的上昇の序章にすぎません。今まで押し込まれていた中国株式市場はここから日本のバブル期のように本格的に上昇していきます。

下落している局面でもプラスのリターンをだすオリエントマネジメントであれば、上昇相場で年率50%近いリターンを狙うことができると考えて投資を実行しています。
オリエントマネジメントは海外の新興国株式に投資するヘッジファンドでの経験がある東京大学卒のエリートファンドマネージャーによって運営されているヘッジファンドです。
ヘッジファンドは成果報酬型の手数料を採用しているため運用を成功させるモチベーションが非常に高くファンドマネージャーのインセンティブがあり高いリターンを出す傾向にあります。
【投資信託】
成果報酬がなく運用成果を挙げても手数料が変わらないため、投資家の資産を増やすモチベーションがない。
【ヘッジファンド】
成果報酬を採用しており、投資家の資産を増やせば増やすほどヘッジファンドの利益も増える。モチベーションが非常に高く運用への熱量は圧倒的。
さらに、ヘッジファンドというのはどのような市場環境でもプラスのリターンを狙う絶対収益型のファンドとなっています。
株式市場が下落局面であっても収益獲得を狙えることから、機関投資家や世界の富裕層から大きく信頼を得ている投資先です。ハーバード大学の年金基金や日本生命などの機関投資家も積極的に活用しています。
全体としてヘッジファンドはリーマンショックのように世界の株式市場が暴落する局面でも損失を抑制して、上昇相場でもきっちりとリターンを取っています。

オリエントマネジメントは高いリターンが狙える投資先を常に狙い撃ちするファンドマネージャーによって運用されています。
時代によって魅力的な株式市場は常に変遷していきます。大きな括りでいうと1980年代は日本の時代でしたし、1990年は米国株式の時代、2000年代は新興国株式の時代で、2010年は先進国株式市場の時代でした。
そして、2020年代は再び新興国株式の時代が到来することが見込まれています。特にその中でも可能性が高いのが中国ということで、オリエントマネジメントのファンドマネージャーが肝いりで投資を実行しています。
ファンドマネージャーは東大卒で外資系金融機関出身の敏腕で、中国の前に投資していた新興国ファンドでは現地通貨建で平均年率100%以上の成績を収めていました。銘柄選択術としては文句ないレベルにあることは疑いないといえるでしょう。
実際に最初にお伝えした通り、オリエントマネジメントは、市場が15%下落する中でたった3ヶ月で5.8%のリターンを叩き出し、非常に期待できるファンドとなっています。
尚、上記は中国当局の市場介入の懸念がある中での大幅なリターンであり、その懸念が6月になり大幅に減退した結果、2022年はさらなるリターンの飛躍の可能性が高いといえます。
中国株式相場の転換点という意味では、これほど期待が大きい状況は、そうはない。
中国株は投資不可能な状態に陥っていると嘆いてきたトレーダーらも、ここへきてようやく望むものが手に入りつつあるかもしれない。配車サービスを展開する滴滴グローバルの米国預託証券(ADR)は6日のニューヨーク市場で一時、前週末比68%急伸。規制当局が1年にわたって進めてきた同社事業に対する調査が週内にも事実上終了する可能性を、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。
BNPパリバ・アセット・マネジメントのアジア太平洋担当シニア投資ストラテジスト、羅念慈氏はWSJの報道が伝わる前にブルームバーグテレビジョンで、「中国株の上昇を阻害してきた最大の要因は、テクノロジーセクターに対する規制当局の締め付けだった。最悪期は過ぎた」と述べた。
より詳しい内容については実際にオリエントマネジメント公式HPから問い合わせて直接話をきいてみることをおすすめします。
2位:ハイテク企業に集中投資を行う「深センイノベーション株式ファンド」

ハイテク企業に集中して投資するテーマ型投信「深センイノベーション株式ファンド」は高い成績で人気を博しています。
確かに2019年からはハイテク銘柄に有利な環境が続いていましたが、当然調子がいい期間が永続するわけではありません。
2021年に入ってからは乱高下を繰り返しており、調整局面入りし2022年を通じて軟調な局面が続き大きく売り込まれています。中国政府によるアリババへの独禁法違反による罰金など環境も悪くなっています・。
一つの産業に集中投資をするファンドは長期的に大きく資産形成を行うという観点では必ずしも適切な投資先といえるかは分かりません。実際、以下のとおり2023年になっても回復の兆しは見当たりません。

ただ、羽ばたくときは飛翔していきますので、タイミングが来たら一部を投資してポートフォリオのパフォーマンスを高める投資先として活用することをおすすめします。
3位:平均点を狙いにいく「新成長中国株式ファンド」

新成長中国株式ファンドはアセットマネジメントOneが運用する中国のアクティブ型投資信託です。シャングリラという愛称で親しまれています。
大きなリターンを狙いに行くという性質の投信ではなく、バランスよく銘柄を組み入れて平均点を少し上回ることを狙いに行くのに適したファンドです。
ポジティブな点としては配当金を拠出しておらず、複利効果を毀損していない点となっています。
第4位:CXSE

CXSE(=ウィズダムツリー中国株ニューエコノミーファンド)は世界第7位のETF組成会社であるウィズダムツリー社が運用するETFです。
低いリターンとなっている国営企業を除き、ハイテク企業に集中投資をしています。上位10銘柄で半分近いポーションを占めています。
高いリターンとなっているのですが、同じハイテクに集中投資している深センイノベーション株式ファンドより低いリターンとなっています。また、大きな価格変動が課題という点を加味して第4位としています。
第5位:HSBCチャイナオープン

HSBCチャイナオープンは文字通りHSBCが運用する中国株ファンドです。香港市場に上場しているH株やレッドチップが投資している銘柄の中心となっています。特にテンセントやバイドゥ、アリババといったソフトウェア銘柄が上位を占めています。
過去10年でみると大きく上海総合指数や香港ハンセン指数をオーバーパフォームしています。ただ、直近数年は他のファンドや中国株指数と同様のリターンとなっています。
また、大きなリターンを獲得できる可能性が高い反面、価格の値動きの激しさを表す標準偏差(=リスク)は大きいことも念頭にいれておく必要があります。
第6位:DIAM中国関連株オープン

DIAM中国関連株オープンはチャイニーズエンジェルの愛称で親しまれている投資信託です。
中国資本だけではなく、欧米や他のアジア資本で中国からの売上や資産が大きい銘柄を組み入れているファンドです。とはいえ、殆ど組み入れている銘柄は他の投資信託と変わらず、特に特徴があるファンドとはいえない状況となっています。
また、リターンも凡庸な成績となっており、あえてチャイニーズ・エンジェルに投資をする魅力はないと評価できます。
第7位:三井住友ニュー・チャイナ・ファンド

2020年のモーニングスターアワード・ファンド・オブ・ザ・イヤーの国際株式部門の優秀ファンド賞を受賞したファンド。
確かに他の中国投信より税引前分配金再投資リターンは若干高いのですが、高すぎる分配金によって投資家リターンを毀損しています。
投資家が実際に受け取るリターンは他の中国ファンドを下回ることから第6位としています。
第8位:中華圏株式ファンド

中華圏株式ファンドは名前の通り、中国だけでなく台湾や香港の銘柄に投資している投資信託です。半分近くを香港市場上場銘柄に投資をしています。
リターンは他の中国の投資信託と同様の動きとなっていますが、残念ながら過大すぎる分配金によって投資家リターンを大きく毀損しています。
三井住友ニュー・チャイナ・ファンドは特別分配金にはなっていませんが、中華圏株式ファンドはリターンよりも分配金の金額が大きく特別分配金の状態になっています。正直、投資家のことを考えた運用を行なっているとはいえず長期投資先としては適しません。
中国株式市場の魅力とまとめ
中国は新興国をあらゆる新興国を分析してきた筆者としては最も魅力的な新興国となります。
参照:【最新版】新興国株式投資でおすすめなのはどこの国?主要新興国15カ国をカテゴライズして徹底評価!
成長力は新興国の中で依然として最高水準であるにも関わらず、この10年間殆ど株式市場は上昇しておらず日に日に割安度が増している状態となっています。

やはり、今後も新興国経済に限らず世界経済の成長を牽引していくのは中国であることは明白です。丁度、中国は現在日本のバブルが発生する直前の経済水準となっています。
そして更に中国株は大きく割安に放置されたビッグチャンスが到来しています。

今後、一番魅力がある投資先を捉えて狙い撃つことで大きく資産を上昇させることができます。まさに中国の株式市場が「その時」であると筆者は確信しています。
チャンスを捉えて大きく資産を増加させていきましょう!最初に申し上げた通り今回は以下の記事の簡易版となります。全体版が気になる方は以下もご覧いただければと思います。



皆さんもご存知のことと思いますが、現在世界経済の成長を牽引しているのは疑いなく新興国経済となっています。今後も先進国の成長率は低下することが見込まれていますが、新興国の高い成長率は継続することが予想されています。

経済の成長にともなって新興国企業の1株あたりの利益もコロナから順調に回復し再び成長軌道に乗ることが見込まれています。

一方、堅調な経済成長と企業利益とは反対に、新興国株式は軟調に推移し先進国株式に対して割安に推移しています。結果として新興国株式は先進国株式に対して30%程度割安となっており2022年以降は再び新興国株式の時代がくると目されています。
青:新興国株式全体
黄:全世界株式全体
緑:先進国株式全体

参照:MSCI
強い株式市場というのは移り変わっていきます。2000年代は新興国株式、2010年代は先進国株式でした。2020年代は再び新興国株式の時代が到来しようとしているのです。
そして、新興国株式投資で大きなリターンをだすためには、中でも魅力的な新興国に投資をする必要があります。
また、新興国の個別株は個人投資家にはなかなか分析するのが難しいのではないでしょうか。そこで、新興国株式の分析をし実際に投資している筆者の観点から大きなリターンを望める投資先を厳選してランキング形式でまとめています。新興国投資を行う際に参考にしていただければと思います。
