シンガポール投資信託(ファンド・ETF)

iシェアーズ MSCI シンガポールETFの実態は?評判通り投資指標は残念。トータルリターン・標準偏差やシャープレシオの水準に不安材料。基準価額チャートなど運用成績比較で評価していく

iシェアーズ MSCI シンガポールETFの実態は?評判通り投資指標は残念。トータルリターン・標準偏差やシャープレシオの水準に不安材料。基準価額チャートなど運用成績比較で評価していく

投資をする上で、全てを安全資産で運用することは悪くありませんが、一部を少々リスクの高い投資対象に振ることで、最大リターンを高める努力もしていきたいものです。

そんな時に、比較的高いリスクを持つ投資対象の選択肢として、新興国投資信託、ETFなどが代表格です。

筆者自身も、魅力的な新興国投信を常に探していますが、今回も調査の一環として、「iシェアーズ MSCI シンガポールETF」について書いてみたいと思います。

 

シンガポールETFを検討する前に、シンガポールの経済事情、株式市場事情についても把握しておきましょう。「シンガポール株式市場はどう?ST指数は不健全な状況で国の経済成長鈍化を織り込む。2021年以降の買い方はNikko AM Singapore STI (NISE) ETFよりもCovid19後の経済再開銘柄がおすすめの選択肢?

 

それでは、iシェアーズ MSCI シンガポールETFについて調べていきます。

iシェアーズETFとは?

そもそもiシェアーズとはどのような商品なのでしょうか?iシェアーズETFは、ブラックロックが運用する上場投資信託(ETF)です。

ブラックロックといえば世界最大の資産運用会社です。会社の運用資産額(AUM)は2019年末に7.4兆ドルを超えました。日本円で740兆円ほど顧客資産を預かり運用しています。凄まじい規模ですね。ほとんどが機関投資家の資産となっています。(65%程度)

 

世界で900本以上のETFを提供しており、日本では国内外の株式や債券、リート等を投資対象とするETFを100銘柄以上ご提供しています。グローバル分散投資のツールとして、iシェアーズETFは機関投資家から個人投資家まで、幅広い層の投資家様にご活用いただいております。

https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/ishares/about-ishares

 

ETF*3シェア世界No.1

  • ETF純資産残高: 2兆6,755億米ドル(業界首位)
  • 世界シェア: 33%(業界首位)
  • 銘柄数: 993本(業界首位)
  • 日本での届出銘柄数*496本
  • 国内上場銘柄数: 22本

 

 

iシェアーズシリーズには日本株のETFもあります。iシェアーズ JPX日経400ETF、iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETFなど。

今回はiシェアーズシリーズのシンガポールを見ていくことになります。

 

iシェアーズ MSCI シンガポールETFとは?

細かい詳細は「iシェアーズ MSCI シンガポールETF」のページを読むのが早いでしょう。この記事ではポイントのみに焦点を当てていきます。

 

簡単な概要としては、「iシェアーズ MSCI シンガポール ETF」は、シンガポールの株式構成される指数と同等の投資成果を目指しています。純資産総額は671,494,034米ドルです。700億円くらいです。

MSCI シンガポール 25/50インデックスが連動目標です。

MSCIシンガポール25/50インデックスは、シンガポール市場の大型株および中型株セグメントのパフォーマンスを測定するよう設計されています。構成銘柄は19社で、シンガポールのフリーフロート調整後の時価総額の約85%をカバーしています。

 

組み入れ銘柄は以下の通りです。大手企業で固まっていますね。DBS銀行はシンガポールを代表する銀行、オーバーシー・チャイニーズ銀行は世界恐慌期に華僑系の三銀行が合併し、設立された銀行。ユナイテッド・オーバーシーズ銀行は東南アジアで展開する金融機関です。

やはりシンガポールというと金融、金融、金融ですね。次いでAscendas REIT、不動産。ようやくコングロマリッド企業のケッペルがポートフォリオ上位にきます。シンガポール航空、テレコムも入り、まさに国営企業ポートフォリオです。シンガポールへインデックス投資をするのは、米国ほど多数の銘柄が入っておらず、まさに国そのものに投資をするようなものですね。

 

ティッカー 銘柄名 業種 保有比率(%) 評価額
D05 DBS GROUP HOLDINGS LTD 金融 19.82 133,842,299.62
O39 OVERSEA-CHINESE BANKING LTD 金融 14.27 96,362,146.34
U11 UNITED OVERSEAS BANK LTD 金融 10.28 69,384,470.71
S68 SINGAPORE EXCHANGE LTD 金融 4.79 32,378,459.04
A17U ASCENDAS REAL ESTATE INVESTMENT TR 不動産 4.52 30,491,875.38
BN4 KEPPEL LTD 資本財・サービス 4.17 28,131,195.24
Z74 SINGAPORE TELECOMMUNICATIONS LTD 通信 4.15 27,996,409.63
F34 WILMAR INTERNATIONAL LTD 生活必需品 4.06 27,388,988.70
C6L SINGAPORE AIRLINES LTD 資本財・サービス 3.86 26,044,677.79
M44U MAPLETREE LOGISTICS TRUST UNITS 不動産 3.75 25,332,689.19

 

しかし、本当に金融or不動産という国ですね、シンガポールは。超富裕層が集まる国ですから、やはり資本業に集約します。

 

過去のトータルリターン

1年 3年 5年 10年 設定来
トータル・リターン(%) 27.87 2.56 5.47 2.13 2.97
インデックス (%) 28.23 3.01 5.95 2.55 3.33

 

インデックスに連動するETFについてはやはり10年間で10%近い利回りくらいは期待したいものです。しかし、「iシェアーズ MSCI シンガポール ETF」は10年で2.13%、設定来2.97%です。

これでしたら、アメリカのインデックスに投資をする方が良いですね。直近1年は異次元金融緩和のおかげですね。これは他の国も同様のリターンとなっているので特段魅力的であるというわけではないです。

 

iシェアーズ MSCI シンガポール ETFは楽天証券/SBI証券などで買えるのか?

楽天証券でも購入可能です。

 

楽天証券・iシェアーズ MSCI シンガポール ETF

 

インターネットで投資信託が売買できるのは、非常に便利です。しかし、便利な分、簡単にトレードできてしまうため、売るべきではないタイミングで売ってしまったり。

買うべきでないタイミングで買ってしまったりと、個人のセンスが問われるようになってしまったように思います。また売る気が無くても自分の資産が減っていく様子を見ると、人は感情的に売ってしまうものです。

それらを理解した上で、インターネット上の投資判断を行っていきましょう。iシェアーズ MSCI シンガポール ETFについては、インデックス投資なので、買って放置しておく戦略になってくると思いますので、買ったことを忘れるくらいがちょうど良いのではないでしょうか。

 

まとめ

iシェアーズ MSCI シンガポール ETFは、トータルリターンがとても低く、インデックス投資としても優秀ではありません、

 

不安しか覚えないような内容でしたので、基本的に投資対象としてはどうかと思います。現在は米国株の上昇局面が一度終焉を迎え、新興国の回復へ向かっていくフェーズです。

新興国は魅力ですが、シンガポールを選ぶ必要はないと思います(そもそもシンガポールは先進国の部類ですが)。魅力的な新興国や健全に成長している株式市場を有する国に特化し、若干の高いリスクで大きなリターンを狙っていきましょう。

 

 

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新興国ファンドランキング

 

皆さんもご存知のことと思いますが、現在世界経済の成長を牽引しているのは疑いなく新興国経済となっています。今後も先進国の成長率は低下することが見込まれていますが、新興国の高い成長率は継続することが予想されています。

先進国と新興国の経済成長率の比較

経済の成長にともなって新興国企業の1株あたりの利益もコロナから順調に回復し再び成長軌道に乗ることが見込まれています。

新興国の経済成長率の推移を先進国と比較

 

一方、堅調な経済成長と企業利益とは反対に、新興国株式は軟調に推移し先進国株式に対して割安に推移しています。結果として新興国株式は先進国株式に対して30%程度割安となっており2020年代は再び新興国株式の時代がくると目されています。

青:新興国株式全体
黄:全世界株式全体
緑:先進国株式全体

先進国に対して劣後する新興国株式市場

参照:MSCI

 

強い株式市場というのは移り変わっていきます。2000年代は新興国株式、2010年代は先進国株式でした。2020年代は再び新興国株式の時代が到来しようとしているのです。

そして、新興国株式投資で大きなリターンをだすためには、中でも魅力的な新興国に投資をする必要があります。

 

また、新興国の個別株は個人投資家にはなかなか分析するのが難しいのではないでしょうか。そこで、新興国株式の分析をし実際に投資している筆者の観点から大きなリターンを望める投資先を厳選してランキング形式でまとめています。

新興国投資を行う際に参考にしていただければと思います!

 

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